ネガテイブな意見の伝え方は、日本と違う?
海外のイベントと関わると、どうしてもネガテイブな意見を伝えなければならない瞬間もあります。
どうやって伝えるか迷うことはありませんか?
もしくは、ネガテイブな意見は相手に伝えないことが優しさだと思っていませんか?
もしそれが逆に、相手に不信感を与えているとしたらどうしますか?
日本ですとクライアントに対してネガテイブな意見を率直に伝えたりするケースはあまり見掛けません。
ないとは言いませんが、かなり気を使って切り出してるイメージがあります。
これは日本だけではなく、中国も結構慎重に言葉を選んでいるので、もしかしたらアジア圏がそういう文化な可能性もあります。
(あ、でも中国はネガテイブ意見ではなくて、クレームを伝える時は、ものすごくシビアで刺さる言い方をしているので、全てがそうだと言う訳ではないです)
切り出し方としては、「すごく言いにくい事なんですが」から始まりネガテイブな意見を伝えたあとに「でも、○○の部分はすごく良かったですよ!」
といった具合に話をしている方を良くお見かけします。
言い直すと「ネガテイブ意見・またはリテイク意見」→「相手への褒め言葉」と言う順番です。
不思議なことに、このタイプで褒められても、ちっとも「褒められた」と言う気分にはならないのです。
これは褒め言葉がフォローアップに位置してるからだと推測しています。
これが、海外(特に欧米)ではどのような伝え方になるかと言うと「あなたの○○は素晴らしいと思う。だけど××××なところで困ってる」
つまり「褒め言葉」→「ネガテイブ意見・リテイク意見」と言う順番になり、相手を褒める言葉が先に来ます。
日本人のネガテイブ意見の後に来る褒め言葉は、フォローアップに近いです。
対して海外の伝え方は、ネガテイブ意見が相手へのフォローアップになるのです。
そうすると、褒め言葉は褒め言葉として受け止められ、ネガテイブ意見もプラスの意見として受け止められます。
ネガテイブな意見であっても、ポジティブに見せられるということです。
イベントを手伝っていると、日本人は外国人に対して、ネガテイブな意見は伝えない方が良い、伝えないことが優しさだと思っている部分が多いのではないかと感じるケースに良く遭遇します。
しかし、その事が「日本人は何を考えてるかわからない」と思われている要因の1つでもあると私は思います。
欧米ではポジティブな意見もネガテイブな意見も相手に伝える事が、関係を築く上でのコミュニケーションの1つであると考えています。
ポジティブな意見だけを伝えてもなかなか信頼を得ることは難しい。
しかしネガテイブな意見も、自分の意見としてポジティブな意見と一緒に伝える事で、得られる信頼もあります。
とは言え、本当にしっかりした信頼を相手から得るのは、なかなか難しいことです。
それでも、信頼を得られるきっかけが必要なことも確かです。
ポジティブな意見とネガテイブな意見を上手に伝えられるようになりたいものです。